2017/01/22

子どもに名前をつけるということ

知人にもうすぐ子どもが生まれるとのこと。姓名判断や命名に関する本を数か月も読み漁って、それでも未だ名前を決めかねているそうです。大変ですね。でも一方で、「確かに労力は必要だったけど、実際に考えていたのは一週間程度で、しかも迷うというよりは『調べる』という単純作業に費やす時間が多かった」という知り合いもいます。

これは、彼自身が卜占の類をまったく気にしない性質だということもあるけれど、やはり彼の奥さんが外国人だというのも大きかったと思います。

彼らは、お互いが納得できる名前にするために、最初にいくつかシンプルなルールを決めたそうです。

(1) 日本でも向こうの国でもそれなりに人名らしい響きを持つ名前にする。(名前を2つつける場合もあるみたいだけど、ややこしいですよね。)その際、日本語のほうが人名の自由度が高いので、まずは向こうで使われている人名から、日本の名前としても響きに違和感を覚えないものをピックアップする。

(2) 日本語のローマ字で書いた名前と、本来のアルファベット名との綴りが変わらないものを選択する。(国際結婚でこれが出来ていない人が意外と多いですね。例えば、Lisaちゃんと呼ばれるように「りさ」っていう名前を付けたけど、日本のパスポートは「Risa」になっちゃうとか。男の子でもGeorge君のつもりが「Joji」ですね、とか。)

(3) 表記はカタカナにする。もちろん、(1)と(2)をクリアした名前であれば、漢字を使ってもそれほど無理やりな当て字にはならない。ただ、敢えてカナ書きとすることで、名前の意味を多義的に解釈できるようにしたかったということです。

それで実際どうなったかというと、もう(1)と(2)だけで、使える名前が男用と女用で2種類ぐらいずつしかなくなってしまったんですね。漢字を使わないとすると表記も定まってしまうから、これでほぼ終わり。彼の場合は奥さんがややマイナーな国の出身で、そもそも日本になじみそうな名前の選択肢が少なかったということもありますが、実用的で子どもの将来のこともきちんと考えた、いいアプローチだと思います。

でも、もし将来子どもが3人以上になって、しかもみんな同性だったら、もうつける名前がなくなっちゃいますが……どうするんですかね。